田んぶち(耕耘)が終ったら代掻きの準備!植えるまで休まらないです…
先日あらかた田んぼの耕耘作業が終わり、ウチの区域でも田んぼの水が流れ始めたので、田植えに向けて『代掻き』の準備を始めています。あれやったら次はコレ、コレ終わったら次はアレ…なかなか休まらないで毎年大変ですよ^^;。田植えと稲刈りは作業が纏まってしまうので仕方無いですね(汗)。兼業農家じゃなく専業農家ならこんなにスケジュールに振り回されなくて済むのですが…。
因みに代掻きとは、『圃場(ほじょう)を平らに均す作業』の事です。耕耘が終ったら水を流して土を柔らかくし、ドライブハローと呼ばれる機械をトラクターに取り付けて水ごと土を掻き均します。田んぼがいつも平らに均されているのは、この代掻きの作業があるからこそですね^^。
◆代掻きの段取り◆
先日耕し終わった田んぼに水を流した状態です。あまりガッツリ水に浸けてしまうと、ハローをかけた時に只々かき混ぜるだけになってしまうので、所々地が見える状態で止めておきます。
今年はなんだか水の出が悪くて、思ったように水が溜まりません。雨が少ない影響かな?、どこの地域も一斉に始まるので、ポンプ場に一時的にプールするだけじゃ全然足りないでしょうね^^;。
これは実際に就農していないと分からない部分なんですが、昭和も終わり平成も過ぎ去った令和の現代でも、『田んぼと水』の問題は殆ど解決していないんです。確かに物理的には大きなダムができて、ハイパワーなポンプが建設されて、多少雨が降らなくなっても何とかなるようになりました。ですが、いつの時代も『人』の問題が完全に臭い物に蓋をする状態で放置されています。水田に引き込む水にまつわる農家同士のトラブルは今も絶えません。毎年必ずどこかしらで言い合いをしています。バルブを開けっぱなしにしてこちらの田んぼが水浸し…なんてものまで^^;。「なんだか妙に水量が足りないな…」なんて感じたら、大体近くの田んぼのバルブが空けたまま放置されていて水圧が低くなっている事が多いです。
そんな『農業と水にまつわる人のトラブル』も、昼ドラ並みにドロドロしていて面白いのでいつか記事にしてみたいです^^;。
●結局必要な量が溜まるまで四日かかった
いくら開けても水が出ないので、こんな時はもう諦めるしかないです。とりあえず朝晩バルブの開け閉めだけ見て、後は雨でも降ってくれる事を祈るくらいですかね^^;。
結局必要な量が溜まるまで四日もかかりました。その間特に何もできないので、義父が田んぼの周りに除草剤を撒いて雑草対策していました。会社員やりながらいつまでも先に進まない作業事を持っているのは結構なストレスですねw。早く辞めてしまいたいのですが、現実はなかなか…。
◆ドライブハロー◆
先に取り付けて納屋に格納した状態になってしまってスミマセン^^;。写真を撮る為にもう一回出してってところまで気力が湧きませんでしたw。
こちらが代掻き作業に使うドライブハローです。見た目は耕運機によく似ていますが、耕運機と違ってかなり横に長いです!倍ぐらいあります!重量もスゴイので、ウチの貧弱なトラクターでは重くてフラフラしてしまいますWw^^;。写真は折りたたんだ状態です。
あくまでも水で柔らかくなった土を均す作業なので、耕運機のように土を搔く事は出来ません。耕運機程のパワーは元々無いのです。
●ホイールトラクターの我が家のマシンはヌカリ対策
ホイールに更に足を付けてスタック対策をします。代掻きの時は最大限土が柔らかくなるので、この様な対策をしないとすぐに埋まって、最悪脱出不能になってしまうのです^^;これも無くてはならない物ですね!ちなみに正式名称はいまだに分かりませんWw。
●車内からリモコン操作ができる!
トラクターはボロなのに、こんな所だけ一丁前にリモコンで操作できる機械を使用しているのです。以前はこのように開いたり閉じたりする物は無かったのですが、これができるようになったおかげで自走での移動も随分楽になりましたし、従来機より更に幅が出るようになったので作業効率もアップしました^^。
このドライブハローは、義父が作業委託を受けている別の農家と共同で購入した物らしいので(自分が気が付いた時には突然有る状態だった)新品のお値段までは分かりかねますが、中古でも60万円以上しているので、いったいいくらで買ってきたのか(汗)。
キャビン付きのトラクターで車内からリモコン操作で作業ができるのは、やはり快適に作業を進められるので良いですね^^。以前使っていたトラクターは屋根なしだったので、雨風に晒されないだけで随分心持が違いますw。
機械も時代も進化進歩しているのに、人は中々に進歩しないものですw。
◆代掻きはタイミングがカギ!◆
実はこの代掻きと言う作業、耕耘と違って前もってどんどん進めれば良い訳ではないのです。と言うのも、代掻きをした状態で水を張って均した圃場の状態を保つのですが、その状態のまま一週間とか二週間とか放置してしまうと、田面が水の重さで締固められてしまい、実際に田植え作業をする時に田植え機のタイヤが固まった土をどんどん持ち上げて、植えた側から稲を埋めてしまったり、田植え機のタイヤの跡がガッツリ深く残ってしまって穴だらけになってしまうんです^^;。
●代掻き作業は概ね田植えの一週間前くらいが最長期間
実際に田植えのスケジュールが決まったら、長くてもその一週間前くらいに代掻きを行います。田植えがいっぺんに行えない場合は、代掻き作業と田植え作業を交互に行うようにスケジュール管理をします。
逆に田植えの直前に代掻きを行うと、圃場が柔らかすぎて稲が植わりません。代掻き後は水を張って三日くらい寝かせるのが良いと思います。
兼業農家はこのスケジュール管理が一番のネックです。ベストなタイミングで会社を休めたら誰も苦労しませんから、やっぱり時期を見極めてどれくらいの時間で終わるか段取りを見極めながら組んでいく必要がありますね^^;。
今回はちょいちょいグチりが入りながらでしたが、文句を垂れながら作業する所も実は『百姓モンらしくなった』と言えるかも知れませんね、嬉しくないですが^^;。
さ、今年もボチボチやりますか^^。
コメントを残す