時には農家らしい風景でも
このブログは基本的に農業を辞める為に奮闘している自分の軌跡を綴っていますが、たまには農家らしいところも残しておきたいと思いました。農家を辞めるモチベーションが基本的にネガティブなので、折角それなりに頑張りながらやっていてもその努力さえ自分自身で否定しているように感じる事もあります。なので、つまんない風景だって大事にしていきたいと思うのです^^。
◆ちゃんと農家らしく生きています◆
畑には花が咲きそうな『冬菜』、茹でて醤油マヨネーズで食べると美味しいんですよ^^。
朝露に濡れて雫を飾る姿がホントにキレイで、こういうのを間近に見ている時だけは農家やってて良かったなと、思う事もあります。
●昔から旬が過ぎた事を『塔が立つ』と言う
フキノトウだってすっかり塔が立っていました。因みにフキノトウの『トウ』は、この花が咲く部分が高く育つので『塔』と呼んでいるのです。高く育つ植物を『塔』と呼ぶ物はいくつかありまして、ネギなんかは代表的ですね。『旬が過ぎた』事を指して『塔が立つ』と言います^^。
◆農作業風景、いつか見れなくなる日が必ず来る◆
どこにでもいるオバサン（実際はお婆さん）が畑をちょ（新潟弁でいじる）している風景。自分から見て義母、自分は入り婿なので姑にあたる人です。御年70歳です。
この日は朝からジャガイモを植えていました。これは種イモです。種屋で購入した物ですが、これ自体は食用に向きません。これも所謂F1種で、品種は超メジャーな『男爵イモ』です。一つの種イモを二つか三つに切って、切り口を下にして植えます^^。アニメ映画『おおかみこどもの雨と雪』では、この種イモを切らずにイモのまま植えてしまい、近隣農家のお爺さんに叱られてしまう印象的なシーンがあります。農業は良い歴史面として『古くからの助け合い』の歴史でもあり、それは『自力だけでやる事の難しさ』を表しています。
●野菜の保存に冷蔵庫は使わない
ニンジン（非常にアレですがWw）です。去年の晩秋時分に収穫した物です。砂山を作ってそこに刺して保存します。ニンジンや大根やジャガイモなどの根菜類の保存に冷蔵庫は使いません。新潟は寒冷地という事もあり、この様な形で外で放置するような保存が結構便利なのです^^先ほど植えていたジャガイモも、今年の夏頃に収穫して同じように保存します。
◆花のある風景◆
大婆ちゃんは花が咲く時期になると必ずお墓に花を添えます。我が家のお墓は住宅に隣接する畑の中にあるので、いつでもお墓参りができます。新潟では四月の初めにはスイセンが咲くので、それをお墓に供えます。
梅の花もよく咲いています^^。関東地域では二月にはもう結構咲いているらしいですね。我が家の梅は三月の終わり頃に咲き始めます。因みにコレは梅干しにする為の食用梅ですｗ。
いつの間にか咲いて、いつの間にか散る。美しい花というのは、そういうものです。
●外来種か！？最近になって見かけるようになったと言われる花
花の直径は1㎝にも満たない非常に小さな花。コレがあぜ道や畑の端や道路端にメチャクチャいっぱい咲いているので、それなりの光景になってはいるのですが、いかんせん小さくてよく見ないと気付かないくらい^^;。
ところがこの花、聞くところによると見かけるようになったのはここ10年くらいの話だとか。昔はこんな花見た事も聞いた事も無いと近所のジジイ…じゃなくて農家の諸先輩が仰っていました。チョット調べたのですが、今の所名前も出所も分からないままです。別段実害は起きていないので気にはしていないのですが…。
◆農業はなんだかヒマで忙しいｗ◆
水はけが悪い田んぼに溝切り機で溝を切る。これは田んぼの中干しの時期に使う物ですが、農閑期にこうやって田んぼの水はけを促すのにも使えます。
これから機械が入って肥料の散布やら耕耘やら走り回る作業が増えます。そんな時、田んぼが水でグチャグチャになっていては困るのです。ハズレ田んぼは本当に水はけが悪くて良い事無しですから（汗）。やらんでも良いかもしれませんけど、やっといた方が良いかもしれません。農業にはそんな作業が多い気がします^^;。
いかがでしたか？単純な日常を綴っても、自分的にはつまらないのかなと思ってしまいます。ド素人レベルのブロガーの稚拙な文書では、こんなほのぼのした日常の良さを表現する事は難しいですが、『これでも本気で農業を辞めたがっている』人の日常です。メディアの影響もあって農業が注目されてはいますが、現実は農業者は増える事無く減っていっています。意外かも知れませんが日本は農産物の需要はそこまで多くありません。おまけに不便な田舎で高コストな暮らし、尋常じゃなく神経を使う人間関係、そりゃ農家なんかやりたくなくなりますわ^^;。
『臭い物には蓋をする』、日本人の悪い所ですねｗ。このブログを通して良くも悪くも現実と向き合う機会になっていけたら良いなと思います。
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