60、70、まだ若い!若さの概念が壊れていく高齢農村社会 – 農家辞めます! 
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2021-03-29

60、70、まだ若い!若さの概念が壊れていく高齢農村社会

 タイトルがチョット仰々しくなってしまいましたが、高齢化が進み続ける農村では『若さ』というものについて色々思う事があるのです。実際農家同士が集まる所に自分が行けば、基本的に自分が一番若い訳ですが、そんな所に居るとまるで呪いの言葉のように若い、若いと言われてしまうのです。

◆若いなんて最早誉め言葉ではない◆

 そもそも若い人とは具体的に何歳くらいの人の事を指すのでしょう?何かの本で読みましたが、世界的に見るとおおむね21歳くらいまでの人の事を所謂『若者』と呼ぶそうです。国によって若干の差があるようですが、30代に入るとあまり若者とは言わない傾向が強いそうですね。

 ところが高齢化が深刻な日本では、60代でも若者とはさすがに言わないものの、若いと言われています。健康寿命が延びた事や、そもそも社会活動を現役で行う年齢も上がっている事が理由として挙げられるそうですね。

 なので自分のような30代くらいの人は若者と呼ばれて、近頃はコロナ禍もあってか敵視すらされるようになりました。実際自分が組合や自治会などの人と関わると、みんな年配者なのでもうバカにされまくりです^^;。若くて何も知らないとか、精神年齢が全然追いついていないとか、特にコチラから何か話した訳ではないのですが、集まると必ず『まだ自分わっけ~ねっけ~w』という言葉から始まります。年配者しかいない農村では、そもそも自分のような年齢層は立場が対等ではないので仕方のない事なんですが…。

●若い人が大事と言うが・・・

 よく世間では『若い人が大事』などと言われます。会社に勤めても、農家になっても、漁師になってもそれは同じです。ではその言葉、実際のところどうなのか。確かにちゃんと大事にしてくれる所もあります。若い社員に投資して資格を取らせたり、子供がいる家庭にはちゃんと休みを与えたりなど。でも『若い人が大事』の言葉の頭に『自分達のいう事を聞く』が付くケースが結構あります。これが現代で言われるブラック企業の根幹にあるものだと思います。

 農村を始め、田舎暮らしは大半がブラック企業と同じです。ボランティアである事を前提に会、団、組合が付く組織の活動に従事しなければならない事も多いですから^^;。そこに若い人が入ればもうカモられるのはよく聞く話ですw。勿論、必ずしもそうでない所もありますが、そこは少数派でしょう。

 会社でも当然そうなのでしょうが、無条件で若者を大事にする事は無いという事ですね。

●若いからこそ信用されない

 若いという事は、それだけで信用が無い事でもあります。それは当然ですよね、経験も実績も無い若者にいきなり何かをやらせて、何か起きれば責任は周りの大人たちが取らなければならない。

 実際に自分達が経験した話なのですが、当時まだ二十代の初め頃、冬の除雪作業の担い手が年々減少しているとの事で、『初心者歓迎で重機などのオペレーターの募集』が多かった時期がありました。ある程度ホイールローダーなどが乗れる自分を含めた何人かの仲間でアチコチ応募して回りました。結果は全滅。不採用の理由は『まだ若いから…』がほぼ全部でした。これは当時先輩達も含む仲間内全員が言われた事です。

 重機を公道で操作するので、あまりにも経験が無いと確かに危険なものなのです。それはコチラも百も承知で応募していました。ですがここまで信用されないとは…と、言うのが本音でした。後から聞いた話ですが、結局応募した多くの会社では、『若い奴が沢山来るのは良いんだが、やっぱり若い奴にはやらせらんね~よ』と言った内容の話はかなり聞かれたようです。そんな事を言っているから担い手不足なんてザマになったのでは…。そんなこんなで十年以上が経った今でも、除雪隊の担い手不足は解消どころかより深刻になり、厳冬期の除雪作業が追い付かない事態にまで発展しました。それでも除雪隊の仕事は、安定しないと言う点も含めて『年寄専用職業』みたいな位置づけになっています。

◆農業とは、そもそも『若者』を求めていない◆

 これは言うと結構怒られるのですがw、現在の農業界は『若い人』は求めていても、『若者』までは求めていないのです。若者は礼儀を知らない、我慢ができない、体力が無い、協力をしてくれないなどは今でもよく言っています。

 では『若い人』とはどんな人か、それは言っている人が自分より年下の人の事を指してそう言います。単純に言うと、80歳の人にとって60歳の人は、『20歳も年下の若い人』なんです。農業は担い手が慢性的に不足していますが、別に若者にやって欲しいとは言っていないのです。

 確かに60歳の人が、現在の日本の平均寿命まで生きて農業をやると、20年以上出来る事になるので取り敢えずそれで十分だと考えられます。逆に何も知らない若者にやらせて途中で辞められるくらいなら、若者ではなく若い人にやってもらった方が良いに決まっています。

●60、70、まだ若い!

 ホントにそう思うなら、日本の農村はむしろ若い人だらけです。これまで問題になっていた担い手不足があっという間に解決しました。もうコレで何も心配はいりません。これは自分の主観の皮肉を言っているのではありません。農村に暮らす多くの農家が言っている事です。

 ふと、そんな話題が出たのでこうして記ブログ記事にしてみました。正直自分は離農を決めた立場なので、あまりそんな事は気にしていませんが、もしこのままでやっていくなら確実に先はありません。多くは言いませんが、農村の高齢化の根本的原因ではと自分は思います。

 生意気なお話、失礼しました^^;

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