田んぼの中干し、今年ももう半分か… – 農家辞めます! 
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2021-06-30

田んぼの中干し、今年ももう半分か…

 最近忙しくて、体調まで崩していてブログの更新が完全に疎かになってしまっていました^^;。体調崩してもやらなきゃいけない事はやらなきゃいけないので、尚更回復に時間がかかってしまった次第です(汗)。

 さて、田植えから一月ほど経つと田んぼでは、『中干し』という作業が行われます。田植えから一ヵ月と十日(我が家では一ヵ月と20日だったりもする)経った頃、圃場の水を完全に落としてヒビが入るくらい乾かすのです。目的は以下の通り。

  • 根腐れを防ぐ(水没状態だけでは窒息してしまう)
  • 生育を調整する(伸びすぎたり別れすぎたりを抑制する)
  • 機械による作業性の確保(特に稲刈りの時にコンバインを入れる為)

 日頃の水の抜き差しがひと段落したらこの中干し作業をして、それに合わせて除草剤撒いたり片付けしたり…と、そこそこ忙しい感じです。

現代式稲作の中干し

 中干し作業は実は、機械化が進んだ現代の稲作になって初めて行われるようになった作業と言われています。それまではこの時期になると雨が降ったり止んだりを繰り返しながら、中干しのような状態に自然となっていたようです。

 水路が整備されて水の抜き差しがコントロールできるようになると、雨を待たなくても自由に生育をコントロールできるようになったと同時に、メジャー化した機械農業も行いやすくなりました。

 更に専用の機械を使って溝を切ります。その名の通り、『溝切り』ですw。水が落ちて干されやすくなるようにするために行う作業です。

切り方は外周と12株ごと

 この溝切作業、溝は大体12株に一本くらいの割合で切っていきます。この辺は人によって結構違ったりしますが、田植え機が6条植え(6株)なので、その辺で手を打った感じです^^。

交差させる

 外周をグルっと走ったら、こんな感じで縦に溝を切っていきます。

 これが溝切機です。最近のはハンドルが少し切れるタイプになっています。

 今までは一回一回手で持って向きを変えながら作業していましたが、ハンドルを切って圃場内で旋回する事も出来ます。が、年寄が『人と違う事』を嫌うので仕方なく従来どおりにやっています^^;。機械の性能を無にする年寄の頑固さよ(汗)。

中干し作業の合間にも様子をみて水張り

 ヒビが入るまで干した後、一旦水を張った状態。こんな風に干しては水を張り…を繰り返していきます。

 干してから水を張ると、グッと稲が伸びるのが分かる程になります^^。

 順序的には一回干して、ヒビが入ったら水を張って、その水を落として干してまたヒビが入ったら溝切をしていく。そんな要領になっています。

 早生品種なんかだと生育も早いので、その分手間も減る事になります。

行う作業によって季節を感じるようになる

 私事で忙しくバタバタとしていながら、『なんだかあっと言う間にこの作業を行う時期か…』と感じる事が多くなりました。それなりに農家としてキャリアを積んだ証拠でしょうか^^;。

 農業は季節の移ろいと共に行う作業が決まっています。それで季節を感じるようになるともうすっかり『農家さん』ですね^^。

 この記事を書いている今日でもう今年も半分が終ります。疲れてなんかいられないですね、人生が終るのはあっという間という事が最近よく分かるようになりました。

 これからはチョット頑張りたい事も出来たので、ボチボチやっていきますか!

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